菌やウイルスとの闘い
新コロナウイルスにかからないよう、手洗いと消毒で手の指がガサガサになったとうったえる人が増えています。
消毒液は細菌のタンパク質を変性させ殺すのですが、皮膚の防御膜にもダメージを与えて洗い落としている結果、皮膚がガサガサしてきます。
ということは、これらの行為により皮膚は「一時的に除菌され無菌状態」にはなりますが、防御膜が洗い取られた皮膚は「菌やウイルスの侵入しやすい」皮膚になっているということでもあります。
われわれは、無菌室で生活しているのではありません。
外出、通勤、食道、スーパー、人との会合など、いろいろな場所で活動しています。
一時的な応急処置として消毒液や洗剤は必要ですが、体のほうもウイルスに負けない「防御膜の強化」「外敵から侵入されない体」にすることも必要です。
用不用説に書かれているように、必要ではない機能は退化するか弱くなるし、必要な器官は発達し進化するといわれています。
ある学者が「人類の歴史はウイルスとの闘いでもあり、ウイルスが人類に進化をもたらした」とまで言っています。
人間の歴史は「外敵との闘い」で強化され進化してきました。
昔は、赤ちゃんのときからいろいろな菌に感染し、悪化も経験して抵抗力をつけてきました。
また人間が作った植物や動物は、やはり菌には弱いといわれています。
現代は毎日のように洗浄成分で体を洗い、部屋には除菌スプレーを吹き付け、できるだけ無菌状態の中で子供を育てていますし、成人になっています。
空調で管理された部屋で育った子供の汗腺が発達しないのとおなじで、呼吸器も弱いのと同じで、いろいろな菌の洗礼を受けた体は菌に対する抵抗力や抗体を持ちますが、 無菌状態で成長した環境では、抗体もなく抵抗力も弱いのは当然です。
商品を売る側のメーカーは「やさしいシャンプー」や「オーガニックでアミノ酸系」などと、やさしさをPRしていますが、この意味は、「他の洗浄成分に比べて”やさしい”」という意味でしかありません。
「洗浄成分は界面活性剤で作られ、細胞膜の中まで浸透するし、細胞を変性させる殺菌作用を持つ」ことです。